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阪神・淡路大震災、中越大地震での経験を新潟大学地域連携フードサイエンス・センターにより1冊にまとめられたもので、被災者の視点から緊急援助隊における食糧、避難所でのケア、被災生活における食の問題、非常食の現状と課題、災害への取り組み、今後の課題などが詳細に記述されております。
これからの非常食・災害食に求められるもの
−災害からの教訓に学ぶ−
新潟大学地域連携フードサイエンス・センター 編
A5判、152頁、¥2,500(本体)+税
ISBN4-7712-0037-8
【日本経済新聞、2006.7.3(全国版)28面に紹介されました】
【本書の特徴】
平成16年、食品関連企業200社以上を有する新潟が中越大地震に襲われました。多くの困難に直面した中で「非常食」「災害食」が未だ確立されていないことが浮き彫りとなりました。このため、震災1年を機に各分野から関係者を招き、非常食・災害食の確立に向けたシンポジウム「食からの復興−災害からの教訓に学ぶ−」が開催されました。本書は、このシンポジウムの英知を全国、全世界の災害に役立てるためまとめられ、刊行されたものです。 災害に際して、個人は、行政は、どういう非常食・災害食を用意すべきか?被災地での食の確保は?高齢者、病弱者、子供の食は?乾パンでよいのか?救援者の食料は?今後の「非常食」、「災害食」にはどのような機能が必要か?等々多くの解決すべき課題があります。災害時における食に関する不幸な被害を減少させ、また「食」を原動力に震災復興を少しでも早められるよう、願ってやみません。本書にはそうした課題に応える多くの教訓・経験が盛り込まれています。防災・食品産業関係者、食品に携わる教師や生徒に必読の書として心よりお薦めします。
【執筆者一覧】
奥田和子(甲南女子大学人間科学部人間環境学科 教授)
大田孝治(独立行政法人国際協力機構(JICA)国際緊急援助隊事務局 研修チーム長)
澤秀一郎(長岡歯科医師会会長・中越地震対策本部長、澤矯正歯科医院院長)
松井克浩(新潟大学人文学部 助教授)
別府 茂(ホリカフーズ株式会社 ヘルスケア事業部取締役部長)
鈴木 力(財団法人にいがた産業創造機構 企画総務グループチーフ)
井上 誠(新潟大学医歯学総合病院 摂食・嚥下機能 復部講師)
【目次】
目 次
あいさつ(新潟大学長 長谷川彰)
第1章 阪神大震災 被災者の視点から
甲南女子大学 奥田和子
1 ストレスとそれをやわらげる災害食のニーズ
1─1 阪神大震災後の食事の混乱
1─2 ストレスと災害食
1─3 ストレスをやわらげるための食べ物の条件
2 備蓄食品の多様なニーズ
2─1 消防署員─食べ物と飲み物の備蓄のすすめ
2─2 若い女性にとって備蓄食を考えるのは難しい
3 地球環境にやさしい災害時の食事対応を
3─1 救援食料は要
3─2 食料のゴミ化
3─3 食べ物の腐敗(衛生,健康)
3─4 食べ物の輸送(エネルギーの損失,排気ガスによる大気汚染)
3─5 包装容器のゴミ化・リサイクル化
3─6 災害で受けた心身の傷をどうプラスに変えるか
4 まとめ
4─1 家庭での備蓄
4─2 災害食をつくる食品業界に望むこと
第2章 _日本の国際緊急援助隊における食糧について
JICA国際緊急援助隊事務局 研修チーム長 大田孝治
【パート・】国際緊急援助隊について
氛1 国際緊急援助の基本ルール
氛2 我が国の国際緊急援助隊
【パート・】国際緊急援助隊における食糧
─1 国際緊急援助隊と食糧
─2 過去の派遣における食糧に関する事例
─3 今後の課題
第3章 避難所での口腔ケアと食について
長岡歯科医師会会長,長岡歯科医師会中越地震対策本部長(医)沢 矯正歯科医院院長 澤 秀一郎
1 口腔の健康と全身への影響
1─1 避難所での食生活と要求の多様性
1─2 口腔内清掃と自己管理状況
1─3 避難所での住民の心理状態
1─4 誤嚥性肺炎とその予防
1─5 人は食物を噛むことで消化力,吸収力,体力が増し心の安定を得る
1─6 ボランティアの考え方
2 災害の状況,および時間的経過,あるいは個人差と食の要求
2─1 正確な情報の把握,携帯電話によるメール,FMラジオの利用
2─2 ライフラインの電気,水道,ガスの回復状態による影響
2─3 支援物資の食糧の管理と利用について
2─4 トイレに対する配慮
2─5 プライバシーに対する配慮
3 食べる楽しみは人間の本能であり,生きがいになる
3─1 「おいしそう」と思うか,「なんだ」と思うかで,栄養にも毒にもなる
3─2 「おいしいもの食べたいね」と言う時は,皆笑顔
3─3 満腹感はイライラを静め,協調性を増す
3─4 感謝か不満かで生命力が異なる
第4章 被災生活における食の問題
──中越地震「被災生活アンケート」から──
新潟大学人文学部 松克浩 83
4─1 調査の概要と地震被害の状況
4─1─1 調査の目的と概要
4─1─2 被害の概況
4─2 被災生活における「食」のニーズ─時系列的な変化
4─2─1 地震当日の状況
4─2─2 1週目までの状況
4─2─3 1ケ月目までの状況とふだんの備え
4─3 被災生活における「食」の課題
4─3─1 支援食料の量と質
4─3─2 「炊き出し」とコミュニティ
4─3─3 非常食・災害食に求められるもの
第5章 非常食の現状と課題
ホリカフーズ(株) 別府 茂
5─1 ホリカフーズと非常食
5─2 被災時の悪条件
5─2─1 ライフライン
5─2─2 衛生状態の悪化
5─2─3 食事環境の悪化
5─3 非常食の備蓄
5─3─1 自治体
5─3─2 病院
5─3─3 自衛隊
5─3─4 非常食の選択
5─4 中越地震の被災地で
5─5 非常食に求められる条件
5─5─1 備蓄から活用度重視へ
5─5─2 新しい非食に必要な条件
5─6 非常食をめぐる課題
5─6─1 備蓄とランニングストック
5─6─2 ステージ別の状況変化
5─6─3 食品の課題
5─7 むすびに
第6章 災害への取り組み
〔・〕 防災・救災産業研究会について
財団法人にいがた産業創造機構企画・総務グループ企画チーム チーフ 鈴木 力
6─1 はじめに
6─2 研究会設立の背景と目的
6─3 研究会の目的
6─4 研究会の活動内容
6─5 新規開発テーマの研究
6─6 開発商品の評価・指導会
6─7 情報発信・販路開拓
6─8 これまでの活動実績と今後の展開
6─9 さいごに
〔・〕 震災への取り組み──新潟大学歯学部より──
新潟大学医歯学総合病院 井上 誠
6─1 被災地への医療支援
6─1─1 新潟大学医歯学総合病院医療支援チームへの歯科医師の参加
6─1─2 新潟県歯科医師会を中心とした合同歯科療救護班への歯科医師等の派遣
6─2 被災地の高齢者福祉施設への口腔ケアを中心とした技術支援活動
6─3 災害弱者への対応─新潟大学摂食・嚥下リハビリテーション室の取り組み
第7章 今後の非常食,災害食に向けて─シンポジウムの総合討論から
執筆者全員
編集:ホリカフーズ(株)別府 茂,新潟大学地域連携フードサイエンスセンター 門脇基二,藤村 忍
あとがき
新潟大学地域連携フードサイエンス・センター長 鈴木敦士
PRESENTED BY
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