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食肉・食肉製品に関連する内容を全て網羅した、食肉製品製造マニュアル。
肉製品製造学
伊藤肇躬 著
A5判、1,332頁、¥8,000(本体)+税
ISBN978-4-7712-0703-5
【解説】
本書の標題は「肉製品製造学」です。これは姉妹書「乳製品製造学」に合わせた標題です。些か古めかしい標題であるが「肉製品製造学」とは、「原料肉の化学」から「肉製品製造法」さらには、肉製品を造る上での技術的な裏付けとなります。「食品化学上の原理」について取り扱う専門分野です。このような分野においても、近頃では「何々の利用学」とか「何々の機能性」等といった標題が好まれるが、本書では、本書で取り扱う分野をハッキリさせる意味で「肉製品製造学」という標題とした次第です。ただし食肉科学分野において公式的な意味として使用されている用語が収録されている「食肉用語事典・新訂版」では「肉製品」は「食肉製品」と記されている事から、本書の本文中には「食肉製品」という用語を使用しており、標題には「肉製品」という一般に使用される用語を使用しました。
本書はその「肉製品製造学」の教科書として執筆されたものである。一般的に言えば「教科書」は初めにページ数の制限があって、その制限の中で執筆者が苦心してまとめておられる様であるが、本書はそのような制限なしに書かれたものです。従って少々冗長な記述がなきにしもあらず、かとも思われる箇所もあるかと思われますが、もしそのような点があればご容赦願いたいと思います。(本書、推薦のことばより抜粋)。
【目次】
はじめに
第1章 筋肉の形態と構造
1−1 筋細胞の特徴
1−2 筋肉の分類
1−2−1 骨格筋の特徴
1−2−2 心筋
1−2−3 平滑筋
1−3 骨格筋の形態
1−4 骨格筋の断面図と筋内膜・筋周膜・筋上膜の構造
1−5 骨格筋の神経支配と筋線維型
1−6 筋線維型と脂肪沈着
1−7 骨格筋線維の構造
1−8 コラーゲンの構造
1−9 コラーゲンのタイプと局在する器官構造
1−10 コラーゲンおよびエラスチンにおける交叉反応
1−11 基底膜
1−12 筋鞘
1−12−1 ジストロフィンの一次構造と立体構造
1−12−2 細胞骨格
1−13 基底膜と筋鞘乃至細胞骨格との接続
1−14 筋原線維の両端と腱との連結
1−15 筋線維を構成する小器官の概要
1−15−1 "筋線維を構成する細胞内小器官,その1.筋小胞体"
1−15−2 "筋線維の細胞内小器官,その2.ミトコンドリア"
1−15−3 "筋線維を構成する細胞内小器官―その3.粗面小胞体,ゴルジ体およびリソソーム"
1−15−4 筋紡錘とゴルジ腱器官
1−15−5 筋原線維
第2章 筋原線維を構成するタンパク質
2−1 筋原線維の組成
2−2 筋原線維タンパク質の存在割合
2−3 細胞骨格タンパク質
2−4 主要な筋原線維タンパク質の一次構造と立体構造およびそれらの機能
2−4−1 太いフィラメントを構成するタンパク質
2−4−2 細いフィラメント
2−5 タイチンの構造と伸長性との関係
2−6 ネブリンの構造
2−7 デスミンの構造とフィラメント形成能
2−8 α−アクチニンの構造
第3章 筋収縮の理論
3−1 収縮の特性
3−2 骨格筋の収縮特性(その1.単収縮)
3−3 筋肉の収縮特性(その2.筋節の長さと張力の関係)
3−4 筋肉の収縮特性(その3.荷重と収縮速度に関するHillの方程式)
3−5 筋肉の収縮特性(その4.Fenn効果)
3−6 滑り説
3−7 収縮力変動モデル
3−8 筋収縮の理論
3−9 平滑筋の収縮メカニズム
3−10 収縮力に関する考察
第4章 収縮のエネルギーの供給システム
4−1 骨格筋中のエネルギー物質
4−2 ローマン反応
4−3 食物摂取からATPが生成されるまでの見取り図
4−4 グリコーゲン分解と解糖系
4−5 解糖系は3段階で制御される
4−6 コーリー回路
4−7 クエン酸回路
4−8 酸化的リン酸化
4−9 グルコース1モルから産生されるATP量
4−10 脂質とタンパク質からアセチル−CoAを生じる経路
4−11 遅筋において発達している脂肪燃焼系
4−12 アミノ酸からのATPの生成
第5章 筋肉の発生・再生・肥大
5−1 はじめに
5−2 筋肉の発生
5−3 筋肉の再生
5−4 筋肉の肥大化
5−4−1 筋肉の肥大化過程
5−4−2 "筋肉の肥大化に係わる因子──適度の栄養供給,適度の運動刺激および成長因子"
5−4−3 成長因子──その1.IGF−T
5−4−4 筋肉の成長因子──その2.S−マイオトロフィン
5−4−5 マイオスタチン
5−4−6 ステロイドホルモン
第6章 家畜のとさつ・解体と枝肉の格付
6−1 はじめに
6−2 生体検査
6−3 と畜検査
6−3−1 解体前検査
6−3−2 解体後検査
6−4 ウシのとさつ
6−5 ブタのとさつ
6−6 我が国における牛肉の格付
6−7 米国における牛肉の格付
6−8 牛肉の脂肪交雑と食味性
6−9 我が国における豚肉の格付
6−10 米国における豚肉の格付
6−11 我が国における牛枝肉の分割法と部分肉
6−12 米国における牛枝肉の分割法と部分肉
6−13 我が国における豚肉の分割法と部分肉
6−14 米国における豚肉の分割法と部分肉
6−15 オーストラリアにおける牛肉の格付
6−16 オーストラリアにおけるウシ枝肉評価の体系
6−16−1 牛肉および仔牛肉の肉色
6−16−2 牛脂肪色
6−16−3 脂肪交雑とMSA
6−16−4 枝肉の発育度
6−16−5 ウシの枝肉の格付
6−16−6 ラベルの情報
6−17 オーストラリアにおける部分肉の名称
6−18 オーストラリアにおける主なBSE対策
第7章 ウシ海綿状脳症
7−1 プリオン病
7−2 "ほとんどが定型BSEであったと推測されるBSEの発生数の推移,発症月齢および発生源"
7−3 定型BSEの症状
7−4 プリオンタンパク質の一次構造と高次構造
7−4−1 マウスのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−2 ラットのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−3 シリアンハムスターのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−4 ヒツジのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−5 ウシのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−6 ヒトのプリオンタンパク質の一次構造
7−4−7 糖タンパク質における糖とタンパク質の結合様式
7−4−8 プリオンタンパク質の糖鎖の構造
7−4−9 GPI−アンカー
7−4−10 マウスのプリオンタンパク質の三次元構造
7−4−11 ウシのプリオンタンパク質の三次元構造
7−4−12 ヒトのプリオンタンパク質の三次元構造
7−5 正常型プリオンタンパク質から異常型プリオンタンパク質への構造変換と感染力の発現
7−6 正常型プリオンタンパク質の機能
7−7 プリオンタンパク質の遺伝子の局在
7−8 マウスを使った伝播性試験
7−9 異常型プリオンタンパク質の伝播性と蓄積部位
7−10 プリオン病の治療薬開発
7−11 我が国におけるBSEの検査法
7−12 ヒトのCJDの異常型プリオンタンパク質にはウエスタンブロッティングパターンの異なる4つのタイプがある。BSEの異常型プリオンタンパク質におけるフラグメントサイズの異なるものを加えるとPrPscには5つのタイプがある
7−13 複数のプリオン株の存在と種間障壁
7−14 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病
7−15 非定型BSE
第8章 食肉と食肉製品の栄養・機能性・アレルギー
8−1 はじめに
8−2 牛肉と豚肉の栄養価
8−3 機能性食品とは
8−4 家畜体由来機能性食品素材
8−5 カルニチン
8−6 アンセリン
8−7 カルノシン
8−8 タウリン
8−9 クレアチン
8−10 共役リノール酸
8−11 アンギオテンシン−I変換酵素阻害作用
8−12 豚筋原線維タンパク質のプロテアーゼ分解産物の抗酸化活性
8−13 牛肉の抗疲労効果
8−14 β3アゴニストBRL35135の効果とラットにおける脂肪蓄積に及ぼす食餌脂質とβ3アゴニストの相互作用
8−15 牛肉摂取に伴う血中性ホルモンの挙動
8−16 食肉特有の機能性物質
8−17 食肉とアレルギー
第9章 筋肉から食肉への変換
〔T〕死後硬直の発達 457
9−_−1 とさつ後の筋肉中でもATP濃度はごく短時間ながら維持される
9−_−2 死後硬直の発達:ウサギ大腰筋の伸長性の消失を指標とする死後硬直の観察
9−_−3 いろいろな保持温度下における死後硬直の発達に伴う牛肉(胸骨頭筋下顎部)の短縮度
9−_−4 硬直張力の生理学的解析――グリセリン筋線維の等尺性収縮による分析
9−_−5 死後硬直時におけるアクシン・ミオシン相互作用――酵素化学的観察
9−_−6 死後硬直肉の物性
9−_−7 筋肉が食肉に変わる時点の定義
9−_−8 牛肉の死後硬直に及ぼすピッシングの影響に関する考察
9−_−9 まとめ
〔U〕解硬と熟成 490
9−_−1 解硬
9−_−2 解硬中に生じる筋原線維構造の脆弱化
9−_−2−1 Z−帯の脆弱化
9−_−3 解硬に係わるプロテアーゼ
9−_−3−1 カルパインの分子構造
9−_−3−2 カルパインの一次構造
9−_−3−3 カルパインの基質
9−_−4 筋原線維構造物の代謝回転乃至分解におけるカルパインの関与
9−_−5 プロテアソーム
9−_−6 カテプシン
9−_−7 カルパイン以外のプロテイナーゼによる筋原線維タンパク質等の分解
9−_−8 硬直結合物の解離
9−_−9 筋肉内結合組織の緩みに起因する解硬
9−_−10 食肉の熟成
9−_−11 遊離アミノ酸含量は熟成肉中で増大する
9−_−12 食肉における旨味のペプチド
9−_−13 牛肉の脂質の組成
9−_−14 牛肉の熟成香
第10章 "家畜の遺伝病,栄養障害,あるいは,生理機能の異常に起因する異常肉質"
10−1 はじめに
10−2 ダークカッティングビーフ
10−3 牛肉と豚肉の石灰化
10−3−1 観察例
10−3−2 石灰化の病因学
10−4 牛肉の血斑
10−4−1 出血
10−4−2 出血傾向
10−4−3 牛肉の血斑
10−5 PSE豚肉
10−5−1 PSE豚肉とは?
10−5−2 ブタの悪性高熱症はカルシウムチャンネルの異常に起因する
10−5−3 PSE豚肉の加工不適正
10−5−4 豚肉から調製されたグリセリン筋線維の等尺性張力
10−6 DFD豚肉
10−7 米国養豚協会(NPPC)による豚肉の肉質標準
10−8 軟脂豚
10−9 仔羊および仔牛の白筋症
10−10 この章のまとめ
第11章 とさつ後の取扱いの不備に起因する異常肉質
11−1 はじめに
11−2 解凍硬直
11−3 低温短縮
11−4 熱拘縮
第12章 人為的肉質調節
12−1 はじめに
12−2 電気刺激法
12−3 高温短時間処理法または高温肉質調節法
12−4 人為的肉質(テンダーネス)調節の概念
12−5 呈味性の改善
12−6 酸敗の抑制
12−7 濃厚感の人為的調節
第13章 総合衛生管理製造過程と危害分析重要管理点
13−1 HACCP
13−2 HACCPシステムの特徴
13−3 HACCPシステムの7原則
13−4 HACCPシステムの実際の手順
13−5 我が国における取り組み
13−6 食品衛生法第7条3項の規定
13−7 総合衛生管理製造過程に関する承認
13−8 食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法
13−9 総合衛生管理製造過程の承認とHACCPについて
13−10 食肉製品実践編
13−11 例1――II−3.製造機械・器具の衛生管理および保守点検の中の(12)カッターの衛生管理および保守点検の内容の紹介
13−12 例2.作業マニュアルの指示例――充填・結紮作業マニュアル
13−13 食品衛生法においてリストアップされている食品衛生上の危害の原因となる物質
13−13−1 アフラトキシン(Aflatoxin)
13−13−2 病原微生物(芽胞非形成)